テンペスト・スレッド


 やれやれだ。

 
 要するにここの顛末なのだが、これにかこつけてそれぞれあんまり露骨に過ぎる。

 まずその余波から見てゆくとこの辺であろうか。ここでの問題はキーワードである。
しかしpsycho78氏の発言にも関わらず、この問題は実際のところ解消されている。


 というのも

公人について、その者が公職にあることの適否の判断材料として、
個人情報が公表された場合は、原則として削除を行わない

 というように公人に対する特別扱いは限定されているからだ。つまり、職務上
問題になるという事が言えなければならないという付言がなされているのである。
つまり、逆に言うと職業上の地位「だけ」では仮名性の剥奪が正当化される事に
ならない。そして重要な事は、その職務上の問題になるという事が仮名性の剥奪
に関する「前提」とされなければならないという事。つまり後出し的にそうした
問題が描き出されるのではなくて「予め」「すでに」それが示されていなければ
仮名性の剥奪が正当化される訳ではないって事。端的に言えば、この今の時点で
それが十分に示されているのでなければ、少なくとも先走りの謗りは免れ得ない。


 次に
 冒頭に挙げた投稿に関する松永氏だが、その対応はほとんど完璧なものだろう。
というのは、ここで当該投稿で侮辱されているのはBigBang氏だけじゃあないから
である。当該の匿名投稿は「松永氏がヤバいところと付き合っている」という事を
「検証に値する」事だとは少なくとも考えている訳である。それについて松永氏が
気分を害しない訳はない。それにも関わらず、松永氏のブログに対するコメントは
何故か「松永氏に」事の次第を確認させようとしている。こことの違いは明らかだ。
従って、ここで考えなければならないのはこのコメントを投稿した者の意図である。
そこには事実確認への「逃げ」が見て取られなければならない。松永氏には一つの
コメントの指示に従って事実確認をしなければならない義務などない。少なくとも
滝本弁護士に向けてなされた投稿との落差を考えればその義務を負うと考える事も
危うい。その落差が指示するものは常識的な留保が何故か「松永氏に対してだけは」
付言されてなかったという事だからだ。これでは警戒するなという方が無理だろう。


 で
 結局のところ肝心なのは以下の部分であろう。それは問題解決への糸口だからだ。

私としてはそもそもBB氏は現在特に「ことのは」には
絡んできてないと思ってるのだが。まだ何かやってるの?

 ここに見て取られなければならないのは、松永氏への行動を口実にしてBigBang
氏を問題視する向きへの正当化の意志が松永氏にはないという事である。勿論その
事さえ策略だと見る事は簡単な事だし、別に個人的な遺恨にならないかどうかなど
計り知れないところではある。しかしその事を考えるならそうした遺恨の対象には
もう少し候補があって然るべきだろうから、やはりBigBang氏をほとんど唯一の対象
ででもあるかのように捉える向きと松永氏とのズレはここで明らかだと見るべきだ。


 そして
 

以前から言っているところの「一定のライン」というのは、自分の
中にかなり明確なイメージがあるんですね。このラインを超えた
段階で話し合いを行っても、もうそれは厳密な意味での「話し合い」
とは呼べないと思っています。片方が非合法的な手段で「圧力」を
かけ、それに応じる形で話し合いを行う。
小春日和2 - AnotherB

 この文言だが、注意しなければならない部分が看過されているように思われて
ならない。というのは、その非合法性に関する「司法認定」が現状完了している
かのように書かれているからだ。しかもその考え方は転倒している。非合法だと
言えるから悪い、という転倒した考えがここには見える。だが重要な事は、まず
その行動が「悪いといえる」「不当だといえる」からこそ、そうした行動に対し
「非合法」だとか「違法」という認定が後から付け加えられているという順序だ。
勿論司法の現場でのテクニック的にはその転倒した考えで十分なのかも知れない。
しかしそれ以外の場所では、その「不当性」を訴える事で正不正の別を下すべき
である。そしてそれこそ「話し合い」であり、それは重要な事だ。特にこうした
混乱した状況では重要になる。何故かというと、その訴えへの反応を介して誰を
相手にしなければならないのかが見やすくなるからだ。つまりそれはその判断を
より正確により正しく磨き上げるためのプロセスとしても有効になる事であろう。