「思いに仕掛けた罠を全部外して」

「刻もう どんな意味だって構わないと」
鬼束ちひろ「sign」


http://plaza.rakuten.co.jp/norimasa1718/diary/200603080000/


 単語しか喋らない若者がいて意志疎通がしにくいと言っているエントリ。
多少の誇張は勿論あるのだろうが、これについたコメントには引っ掛かり
を感じる。というのは少なくともこのエントリで言われる事例の問題は
「単語喋り」にあるというよりは、むしろ話を聞かない事にあるからだ。


 タイトルになっている例で言えば、たった一言でも問題は解決しえた
気がしてならない。「椅子ー」とか「席がー」とか、一体何が「あいて
ない」のか言えば話は済んだはずだと思う。


 だから問題は、そういう必要性に気が付かなかった事にあるはずだ。
つまりはそこのところを聞けなくて困惑している相手の話への軽視こそ
問題なのだろう。勿論単語喋りに問題がないという訳ではない。しかし
その事よりも重要なのは、この例に見られた不可解な不和が、決して
単語喋りをする人に限られてはいないという事になるのだろう。


 そして、そこのところを指摘するコメントがあまりないと言う
ところは、実際楽観的にさせないものだ。